- 2016年2月20日
- セキュリティについて
AppleCEOのティム・クック氏、アメリカ政府の命令に反対する
シリコンバレー企業 vs アメリカ政府の戦い。
先日AppleのCEOティムクックが、衝撃の声明を発表しました。
アメリカ合衆国政府はAppleに対し、前代未聞の命令を下しました。それは、私たちのお客様の安全を脅かすものです。私たちは、単なる法律上の問題にとどまらない影響を及ぼす、この命令に反対します。
アップルの公式声明はこちら 日本語全文訳はこちら(iPhone Mania)
ティムクックがAppleのCEOとして、アメリカ政府の命令に反対の意を公式に発表したのです。
事の発端は、米連邦裁判所が2015年12月にアメリカで起きた銃乱射事件をめぐり、容疑者のiPhoneのロックを解除できるよう米連邦捜査局(FBI)に協力することを命じたことです。
それに対してティムクックは、それらをAppleが認めれば、Appleの暗号化されたすべての端末に対するバックドアが初めて設けられることとなり、「米政府が保護するはずの自由と権利が損なわれる」と警告したのです。
テロリストが使用したたった1台の「iPhone」のセキュリティ機能解除への協力を要請ですが、これを認めてしまうと、
「ひとたび作られれば、その技術は何度にもわたって何台もの端末で使われる可能性がある」
「何億もの鍵を開けることのできるマスターキーと同じ」
などと述べ、万人のオンラインプライバシーを大きく脅かすものだと述べているのです。
また、そのようなクックの声明を支持する声もあります。
グーグルCEO、アップル支持を表明–「iPhone」ロック解除をめぐる裁判所命令について
グーグルCEOのピチャイやWhatappCEOのジャンカウムは、今回のティム・クックの声明を支持することを表明しています。
いまや、世界を動かしていると言っても大げさではないAppleをはじめとするシリコンバレー企業。自社への利益追求ということもあるでしょうが、さすが世界を牽引しているだけあって、何が「正義」かの戦いの役割も持っていると言えるのではないでしょうか。