フェイクニュース問題は、SNSの負の側面を露わにした

トランプ大統領が誕生した今年の米国大統領選でとても注目を集めたトピックの一つにフェイクニュースがあります。

 

典型的な事例として、英語圏ですらない東ヨーロッパのマケドニア共和国の青年たちが根拠のない「嘘」の情報を流していて、無視できない影響を大統領選に与えていたのです。

 

フェイクニュースが蔓延してしまった理由は、一言で言うと「金になるから」です。

現在、webサイトの最も効率的な稼ぎ方はそのサイトから広告収入を得ることです。Google Adsenseと呼ばれるバナー広告をwebサイトに掲載することで、自動的に収入を得ることができます。

そのような広告バナーで収益を上げようとするサイトは、必然的にそのサイトのビュー数をあげることが至上命題になります。

アメリカの大統領選は、人を集めやすい格好のトピックだったわけです。

ただし、このマケドニアの青年たちにとっては、アメリカ人の大統領選の結果など全く関係ありません。

彼らは、「人々が読みたくなるもの」→「ヒラリーを誹謗中傷するニュース」→「トランプを擁護する」と言う黄金パターンを見つけ、それに関するニュースを、それが本当であれ嘘であれとにかくネット上から記事をコピーしてウェブにアップした結果、多くの人々の関心を惹きつけることに成功し、莫大な広告収入を得ていたのです。

(参考:マケドニア番外地 世界を動かす「嘘」の町 wired japan)

 

フェイクニュースの問題は、大統領選を機に一気に社会問題化し、今ではフィルターバブル問題と共にSNSの負の側面として語られます。

フィルターバブルとは、インターネット検索サイトのアルゴリズムが、ユーザーの情報(所在地、過去のクリック履歴、検索履歴など(ウェブビーコンen:Website_visitor_tracking)に基づいてユーザーが見たい情報を選択的に推定するような検索結果を出すことが原因で、ユーザーがその人の観点に合わない情報から隔離され、実質的に彼ら自身の文化的、思想的な皮膜(バブル)の中に孤立するようになっていくことです。

(wikipediaより)

 

フェイクニュースは、SNS上でそのニュースを見たいと思う人たち、それを信じることで心が満たされる人たちで、さらに加速され拡散され、嘘のニュースがまさにバブルのように膨らんでいったのです。

しかも、逆にそれらのニュースを全く信じない人、信じることに合理性がない人になっては全く無視され、無視されるならまだしも、やがては全く届かな苦なり、お互いに何が起こっているかはわからなるのです。自分自身の価値観がフィルターとなり、その外で起こっていることの情報が入ってこない状態になってしまうのです。

 

今、インターネットでは、インターネットプラットフォーム業者が担う役割はテクノロジーに関することだけでなく、その社会的インパクトの大きさから、人々の倫理観、生活上の問題への改善まで求められているのです。

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